知っておきたいスポンサーの種類とスポンサーの内容

スポンサーを集める前に、スポンサーとはどういうことかを知っておこう

「スポンサー」という言葉は広告業界では「後援者」という意味から始まり、今では広告やPRのために資金を提供する広告主を指します。
Wikipediaにも「広告やPRを目的に金銭を支出する団体或いは個人、即ち広告主である」とあります。

つまり、スポンサーとは「広告主」のことです。

広告は商品やサービスを購入してもらうために宣伝するものですから、当然スポンサーが出した費用以上の効果(宣伝効果・ブランド価値・共感の拡大など)を返すことが前提になります。

アーティストがスポンサーを受ける場合も同じです。企業や個人が資金や物資を提供してくれるのは、その活動を応援しつつ、自分たちにとってのメリット(集客・ブランディング・社会貢献の証明など)があるからです。

ただし、文化や芸術の分野では「主催」「協賛」「協力」「後援」といった多様な形で支援が行われる場合があります。それぞれの意味も理解しておきましょう。

  • 主催:イベントや展覧会、ライブを企画・運営の中心となって担う団体。
  • 協賛:イベントの趣旨に賛同し、金銭・物資・サービスで支援すること。一般的なスポンサー契約はこの形が多いです。
  • 協力:広報や場所の提供など、金銭以外で活動を支えること。
  • 後援:主に公共団体やメディアが名義を貸し、活動の信頼性を高める役割。金銭的援助は少ない。

アーティスト活動でも「協賛」が最もスポンサーに近い形ですが、いずれにしても「支援を受けるからには成果を還元する」という意識が大切です。

スポンサーの種類

スポンサーは大きく分けて「法人」と「個人」があります。また、その規模や関係性、提供内容によって特徴が変わります。

法人スポンサー(企業・店舗など)

法人スポンサーの場合、会社の経費として処理するため、契約や条件が求められます。また、株主や社員、顧客に対して「なぜこのアーティストを支援するのか」を説明できる必要があります。

  • 上場企業:全国的な影響力があるため、基本的に著名アーティストや大規模イベントでないと支援を受けにくい。
  • 大手企業(非上場):サントリーやJTBのような大手。上場企業と同様に高いPR効果を期待されます。
  • 中小企業:日本企業の大多数を占め、地域に根差した企業も多い。地域アーティストや新進気鋭のアーティストが狙いやすい層。
  • 小規模事業・店舗:カフェや美容室、ライブバーなど。大きな金額は難しいが、物的支援やスペース提供など「顔の見える協賛」が可能。

個人スポンサー

個人の場合は「ビジネス効果」よりも情熱・共感・人間性に基づく支援が多いです。

  • 経営者(タニマチ的支援者):企業名義ではなく個人として応援。誇りや満足感を提供することが重要。
  • ファン:クラウドファンディングやファンクラブなどを通じた支援。金銭額は少なくても人数が多いと大きな力に。
  • 友人・知人:金銭的支援は少ないが、ボランティア的に手伝ってくれることが多い。
  • 家族・親戚:最初に相談すべき最大の理解者。

提供される支援の内容

スポンサーといえば「お金」というイメージがありますが、それ以外の支援も多くあります。

  • 金銭的支援:制作費、展示費、遠征費、会場費、広告宣伝費など。
  • 物的支援:楽器や画材、制作スペース、衣装や小道具、機材、車両などの提供。
  • 広報支援:自社メディアやSNSでの紹介、プレスリリース協力など。

スポンサーが負担しているのは「アーティストが活動を続けるための経済的コスト」であり、「贅沢のためのお金」ではありません。スポンサーはその支援を通じて「文化貢献」や「ブランド価値の向上」を期待しているのです。

まとめ

スポンサーとは「応援者」であると同時に「広告主」でもあります。
アーティストは支援を受けるだけではなく、スポンサーにとってのリターンを意識することで、長期的で良い関係を築くことができます。

アーティストとしてスポンサーを得るときは、

  • 相手にどんなメリットを返せるか
  • どんな共感を共有できるか

を常に意識して活動を設計していきましょう。

 

最近の記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事
PAGE TOP